[動画] 点と線のBillie Jeanとバイオロジカル・モーション


英ブリストル在住のColin Rozee氏の投稿動画"Billie Jean Plexus"は、Michael Jacksonの楽曲"Billie Jean"を扱う普通の動画だ。
ただ、踊っている人が点と線で出来ているという点を除いて。


使われたのは、CG制作ソフトのPlexusと、AdobeのAfter Effects。二日前に投稿されたばかりだが、じわじわと再生回数をのばしている。

▶Billie Jean Plexus by Colin Rozee

一方、元ネタのBillie Jeanはこちら。

▶Billie Jean by Michael Jackson


▶バイオロジカル・モーション

実は、このように点と線で出来たものでも人の動きであると認識できるのは、「バイオロジカル・モーション」と呼ばれる現象だ。大人でも、生後数ヶ月の赤ちゃんでも同様に脳が活動するという。

バイオロジカル・モーションの検出について初めて報告したのは、スウェーデン のウプサラ大学の心理物理学者グンナー・ヨハンソンで、一九七〇年代のことである。ヨハンソンは動作者の頭部と主要な関節、つまり肩、肘、手首、膝および足首の関節に小さな電球を付けて、部屋の照明を落とした。動作者が椅子にじっと座っている間、電球はごちゃごちゃとした光の集合にしか見えなかったのだが、動作者が動き始めたとたんに、人間の形を浮かび上がらせた。
この実験で注目すべきは、それぞれの光の点が動作者の身体各部にどう対応しているかわかることではなく、動作を実に鮮明かつ確実に知覚できることである。ヨハンソンは最低七個の電球があれば、人間のバイオロジカル・モーションを知覚できることを確認している。via 『脳のなかの幽霊』を読む。: 強調部筆者)

近年では、佐藤雅彦氏の展示などでも話題になっている。どちらもベクトルは違うが、シンプルな理論を、いい素材を用いてカッコ良く表現した作品づくりといえる。


【リンク】
あの人は何をしている? ―脳波計測による他者運動知覚時の神経メカニズムの解明― 平井真洋
ICCキッズ・プログラム2008 君の身体を変換してみよ展 - ICC ONLINE

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