音楽発掘メディア【Social Sound Scrap】
有名無名関係なく、ジャンルレスにGood Musicを紹介していきたいと思います。
あと、音楽関連サービスも積極的に紹介していきます。「SoundCloudの使い方」適宜更新中。

2012/01/15

オンライン音楽シーンの進展とキュレーションの重要性 - FADER創始者やPitchfork編集者による談話



ニューヨークのレーベルFADERや、海外音楽ブログ執筆者でチェックしていない人はいないのではない程有名なシカゴの音楽メディアPitchfork。こういった、音楽関連企業に勤める人々が集まりつくった動画、The Evolution of Music Online(オンライン音楽の進化)がVimeoで公開されている。

今回は、同動画の内容をいくつかの項目に分け、かいつまんで概要を説明したい。末尾に参照した動画を埋め込んである。


▶音楽シーンを振り返って - 90年代〜現在

90年代、音楽ビジネスは繁栄していた。多くのレーベルは花を咲かせ、MTVは元気で、ラジオはパワフルだった。競争は厳しかった、メインストリームの「大きな物語」を描きやすい時代だった。

一方で、今起きていることに目を向けると、「より多くの音楽であふれかえっている」のはまず間違いない。同時に、バンドやシンガー達は多くの機会を得ている。
創作のためのソフトや、コラボレートする為のプラットフォームが増えた事で、ウェブ上には未だかつて無い程の音楽があふれている。

同時に、メインストリームのスターを保ち続けるような土台がなくなったのも事実だ。もはや、音楽の経済スケールは大きく変化したと言わざるを得ない。今は、小さなレーベルが多くの成功を収めているのが特徴だ。バンドに機会が増えたのと同じ要因で、小さなレーベルと大きなレーベルはより近い土俵で戦うことができるようになってきた。


よって、作り手は自らの方向性をより自分達で決めやすくなっていると言える。そして、リスナーは水先案内人となる音楽キュレーターを必要としている。



▶キュレーションの重要性

現在、無料で音楽が聴けるサービスは増え、投稿される音楽も相当多い。しかし問題は、「200かそこらのMySpaceアカウントをブラウズすることすら大変」だという点だ。

そこで、羅針盤となり、情報の整理役となるのは、広い意味でのレビュー役、つまり「音楽のキュレーター」である。例えば、音楽メディアのPitchforkは、一日平均5つのレビューをこなし、年間約1,200のレビューをこなしている。


流通する音楽が増えた事で、キュレーションの重要度は一層増している。



▶ミュージックビデオシーンの変化

ミュージックビデオの変化も注目に値する。例えばVimeoには若い力の台頭を感じる。彼らが作るようなビデオは、ゲームの構造を変えつつある。これまでのミュージックビデオには制作に多くの人々を必要としたが、Vimeoにみられるようなミュージックビデオは、少数の作り手に担われている場合が多い。それにより、コミュニケーションは一層とりやすく、ミュージシャンの意志が反映されやすい土壌ができていると言える。

ゲームをハックして、ミュージックビデオに作り替えるといった面白い動きもある。また、PhotoshopやAfter Effects、Cinema 4Dといったツールにより、アイデアを具現化しやすい時代にあるのも確かだ。




▶キュレーターをキュレートする - Hype Machineの試み

Hype Machineは、「フィルターのフィルター」あるいは「音楽キュレーターのキュレーター」といった役割を担おうとしている新しいウェブサービスだ。世界中の音楽ブログ更新を反映し、独自のランキングシステムも備えている。どのように動くかは、実際に目にしてみて欲しい。

⇒Hype Machine
**談話まとめは以上


■Social Sound Scrapについて考えてみた

この動画の内容を受けて、筆者なりにこのブログ(Social Sound Scrap)の位置づけを考えてみた。

確かに「キュレーション」が重要になる時代だというのは以前から感じていた。しかし、数多あふれる音楽サイトに参画する際に悩んだのは「どう貢献するか」という点だ。オリジナリティは必須だった。

筆者なりにたどり着いた答えは、「音楽サービスの羅針盤も兼ねる事」である。音楽自体の紹介記事は多く見かける。しかし、日本にローカライズされていない魅力的なサービス (例えばSoundCloudやmixcloud)は、ニーズがある一方で、日本語でのまとまった説明書やTips等がない。

  1. 一般の人々が音楽を投稿し、有名になることが珍しくない時代に、「音楽を投稿すること」自体のハードルを下げる。(サービスの使い方の解説を通じて)
  2. 新しい音楽を探して紹介すると共に、新しい音楽を「探せる場所を紹介する」

この二点は、これからも継続してゆきたいと思う。
最後に、本記事の参照した動画を埋め込んでおく。

Off Book: The Evolution of Music Online on Vimeo

*Featuring:
Jon Cohen, Co-Founder, FADER Label
Ryan Dombal, Senior Editor, Pitchfork
Blake Whitman, VP of Creative Development, Vimeo
Anthony Volodkin, Founder, Hype Machine


*Music by:
Flex Blur: soundcloud.com/flex-blur
Mindthings: jamendo.com/en/artist/mindthings
Dub Terminator: jamendo.com/en/artist/DUB_TERMINATOR
Nestor Gonzalez: jamendo.com/en/artist/Nestor_Gonzalez

【リンク】
Off Book: The Evolution of Music Online - Vimeo
Kornhaber Brown
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